新技術が世界を変える!
有機ELディスプレイ・太陽電池など、
最先端技術で未来を切り拓く
トッキ株式会社
トッキ株式会社の事業内容は、真空技術を使った応用製品を使った製造装置の設計・製造。そこから生み出されれる有機EL(エレクトロルミネッセンス)を使ったディスプレイは、液晶やプラズマなどに代わる新しい次世代薄型ディスプレイとして期待されています。「有機」とは「有機化合物」などの略です。この有機化合物を、エレクトロ(電気・電圧)でルミネッセンス(白熱によらない発光)する、 つまり「有機物を電圧で熱を出さずに光らせる」ことが有機ELです。またトッキでは、地球温暖化対策のひとつとして注目を集めている太陽光発電向けの、次世代薄膜太陽電池製造装置など、環境やエネルギー関連の製品を研究・開発し、社会に貢献しています。
製品の研究開発と製造をしている新潟県のトッキ株式会社・見附工場を訪ねました。
ベテラン社員からのメッセージ
見えない商品、有機EL技術
田島三之部長
技術統括部技術部
広大な工業団地内に建つトッキ見附工場では、約180人の社員たちが研究・開発・設計・製造に取り組んでいます。
技術統括部技術部の田島三之部長にお話を伺いました。
「私達の製品は携帯電話のディスプレイやカーステレオなどに使われていますが、トッキの名前がそこにあるかといえば、そうではありません。メーカーが当社の製品である製造装置を使い、製品化しています。特に有機ELには、大きな可能性があります。有機ELはみずからが発光しますが、液晶などはカラーフィルターが入れてあるので、光が落ちるという問題があります。しかし有機ELの場合はエネルギーを100使えば、そのまま100を表出することができる。液晶の場合だと、100の1/3程度しか出せない。だから消費電力も抑えられます。そういう意味で省エネにも貢献していますね。」
この有機ELの未来への可能性とはどういったことなのでしょうか?
「有機ELはとにかく薄い。薄い上に曲げることもできます。液晶ではちょっとムリ。紙のようにクルクルと丸めることもできるので、持ち運びに手間がかからないし、壁に貼りつけたりすることもできます。それに、照明として使うことも考えられますね。コンサートホールに壁一面に有機ELを貼りつけて光を放つ。いろいろな雰囲気を出すことだってできます。まだ私たちが思いつかないような使い方があると思いますね。」
未来への夢をつなぐ!次世代薄膜太陽電池パネル製造装置
有機ELと同様に、トッキ株式会社では太陽電池の開発研究・製造にも力を入れています。
「太陽光で電気を起こすことができますが、これは既存の火力や水力の発電所を一ヶ所減らすことができるんです。つまり太陽電池発電所。例えば強烈な日差しがある砂漠や、中近東などに太陽電池発電所を建設する今、この太陽電池が注目されています。特に当社が取り組んでいる薄膜の太陽電池、これは、シリコン系などに比べると、材料面でもエネルギー面でも非常に低コストなんですよ。太陽電池は未来へつながる商品です。私たちは夢のある装置を製造しているという思いが強いです。」
若手社員からのメッセージ
有機ELに魅せられたのが入社の動機です!
伊藤 徹哉さん
技術統括部技術部・制御設計グループ
技術統括部技術部・制御設計グループの伊藤徹哉さんは、就職の合同説明会でトッキ株式会社を知りました。
「携帯販売のアルバイトをやっていたんですが、ディスプレイに有機ELが使われていること、そしてその有機ELのすぐれている点がカタログに載っていたので、有機EL製造装置を製造している会社は、きっと将来的な展望があると思ったんです。」
大学では電気工学が専攻だった伊藤さんにとって、キーワードは有機ELだったようです。
「研究・開発業務が希望でしたが、大きい装置を自分で動かす楽しさ、制御設計の技術力の高さを研修の時に知り、自分でも装置を動かすプログラムを作り、装置を動かしてみたいと、制御設計グループに希望を変更しました。設計・プログラムというとひたすらパソコンに向き合っていつも一人もくもくと作業するイメージありますが、そうでもありません。現場に出て大きな装置を実際に動かしデバッグする作業や、太い配線を引廻すような、一人では出来ない作業もあります。」
入社1年目、部署の雰囲気はどんな感じでしょうか?
「部署の中は、みんな和やかでいい雰囲気ですよ。現在スタッフは男性ばかりですが、CAD関係には女性もいます。コンピュータに興味がある文系の人は、きっとノウハウを活かすことができると思います。」
仕事をしていて思うことはどんなことでしょう?
「仕事をするうちに細かいピースがつながってくるような感じで全体が見えてきました。そのプロセスが大事です。このパートは何のために使うのか?ということが分かってくれば、自分が何をすればいいのか分かってくる。まず『環境に慣れること』からスタートして、次に『成果を求められる』。そして『なぜ自分がこの会社に必要なのか』ということを考えるんだと思います。」
そんな伊藤さんからメッセージをいただきました。
「私たちの会社は、大量生産の品ではなく、お客様の要望に応える『一品ものの装置』が多いんです。だからプログラムを毎回作り替えます。自分がそれまでに苦労した点を、次の新しい装置を作るときには改善します。そして、自分の考えを取り入れて、前の装置よりすぐれた物が作れたときは、大きな達成感があります。それが魅力ですね。」
全然知らない分野でしたが、
毎日が楽しいです!
山田 尚人さん
技術開発部 R&Dセンター 技術開発グループ
技術統括部のR&Dセンター(Research and Development=リサーチ&ディベロップメント=研究開発)に勤める山田尚人さんは、大学時代、化学を専攻していました。現在の仕事は全く分野の違う世界。だからこそゼロから始められるし、“チャレンジ精神”でがんばろうと入社しました。
「本当に何も知らない状態で入社したので、最初は自分で調べたりしていましたが、先輩に聞くと丁寧に教えてもらえ、どんどん知識が増えました。総合的な知識が問われますし、身につけていくことでキャリアになるんです。」
山田さんの仕事場は最先端の技術が集まる研究開発。難しい仕事のように思えますが……
「最初は教えられることばかりでした。その後ある程度できるようになったら、自分ひとりでやって行くようになりました。任された、という感じですね。自分で操作して、デバイスを作っていく作業のなか、思い描いた通りのものが完成したときは大きな自信になりました。」
そんな山田さんからのメッセージは……
「とにかく挑戦すること。ぼく自身もまったく別の分野の勉強をしていたけど、この会社にいます。知らない分野、未知の分野であっても、やる気をもって挑んでほしいと思います。」
有機ELディスプレイ製造装置、太陽電池製造装置など、高度な真空技術が生み出す高品質の製品づくりを続けるトッキ株式会社。最後に田島部長にお話を締めくくっていただきました。
「やはりわれわれは、一品ものを作っているということが大事なんです。そこにはお客様、ユーザーの顔が見えると思います。喜んでもらえる製品を作って届けないと、次が見えてこないんですね。技術的に満足していただけるような製品を作り、さらにお客様が考える技術のひとつ上を行くことが大事なんです。それが私たちトッキ株式会社の最も大切な部分だと思っています。」
トッキ株式会社は未来を見据え、明日を切り拓く最先端技術を日々、切磋琢磨しています。
〈コラム1〉
伊藤さんも、山田さんも、共に真空技術者二級の検定を平成20年10月に受け、見事合格しています。仕事終わりで、先輩の一級の真空技術検定取得者に教えてもらったり、家で勉強したりした結果です。今年は2人とも、検定一級を目指してがんばっています。
〈コラム2〉
有機ELディスプレイを使って、コンサート会場などの照明にする話は、徐々に進みつつあるようです。音楽の旋律に同期させて色彩が変化したり、リズムに合わせて躍動的な照明効果を生み出すなど、今後、さまざまなところで有機ELが使われていくことでしょう。
〈コラム3〉
有機ELディスプレイは、くるくると巻物のように丸めることができるので、持ち運びも実に便利になります。有機ELのディスプレイは光の反射にも強いので、見やすいという特長があります。撮影現場でモニター代わりになったり、野外でテレビ放送を見るときなど、とても便利に使えそうです。